恨みはその連鎖しかうまぬ

というが、恨まずにはいられない時もある。
もし節度ある方なら、そんなときは恨み倒すことをお薦めしたい。



その方の恨みは、一定程度を境に感情の中の割合を減らしていくだろう。何故ならそこには、「恥」や「(恨んだことへの)罪」という相殺的感情が生まれ、割合を高めていくからだ。


裏を返せば、一部の感情に支配されないことこそ、『節度』のマナーだと言えるのではないか。そんな気がした。


というわけで、どうせブレーキがかかるので、まず思ったらそのまま進もう。フラストレーションためこむよりよっぽどマシだ。


もの食う人びと (角川文庫)

もの食う人びと (角川文庫)

読了。
アフリカやアジアの山奥の民族の食にまつわるストーリーも趣深かったが、一番印象に残ったのはドイツの話だった。
ネオナチとトルコのケバブ店で働くガストアルバイターの争い。白人の争いや恨み、怒りが、見えないところで見えない行為によって昇華され、誰かが人しれず傷ついていく様が、ものすごく怖かった。



しかし俺は、どうしようもない人間だな